[ブラジリア 5日 ロイター] - ブラジル中央銀行が5日発表した2023年の同国への直接投資(FDI)は前年比18%減の610億ドルに落ち込んだ。22年は746億ドルだった。
23年は左派ルラ大統領が政権に復帰した年で、「グリーン投資」資金を強く引きつける国として印象付けを図った。アダジ財務相は海外からの長期投資を従来以上に呼び込むために、為替ヘッジ手段の導入を準備していると10月に発表したが、空振りの形となった。
単月では12月の純流出額が3億8900万ドルに及び、ロイター調査でエコノミストが予想した58億5000万ドルの純流入と対照的だった。
23年の経常収支は286億ドルの赤字。国内総生産(GDP)比は1.32%で、17年の1.23%以来、6年ぶりの低水準にとどまった。12月の経常収支は58億ドルの赤字で、ロイター調査で予想されていた74億ドルの赤字よりも小幅だった。