Emma Farge Alexander Cornwell Rachna Uppal
[アブダビ 29日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開かれている世界貿易機関(WTO)の閣僚会議は29日、予定していた最終合意の発表を3月1日に持ち越した。
WTOの報道官は、交渉は実質的に進展しているとしつつ「分野が相互に関連しているため、交渉は難航している」と述べた。
漁業補助金の廃止とデジタル貿易関税モラトリアムの延長に関する合意を模索しているが、前者は太平洋諸島が、後者はインドと南アフリカが反対している。
最終合意の発表時間は、現地時間3月1日午後2時(日本時間午後7時)に先送りされた。この前にも4時間延期されていた。
それまでに合意に至れるかどうか疑問視する声もあり、一部参加者はロイターにさまざまな問題で深刻な相違が残っていると明らかにした。一方では、交渉を巡るムードがやや改善したとの声も出ている。
米通商代表部(USTR)のタイ代表はロイターに対し、事態の打開はなお可能だが、漁業補助金の抑制など難易度の低いテーマでも「複雑なトレードオフ」が必要になると語った。