米国の自動車業界は、大手小売テクノロジー・ソフトウェア・プロバイダーであるCDK社へのサイバー攻撃による業務妨害の結果、2024年6月の新車販売台数が落ち込むことを覚悟している。この事件は全米の相当数のディーラーに影響を及ぼしており、CDKのサービスに依存している小売店舗は15,000に上ると報告されている。
J.D.パワーとGlobalDataの業界専門家は、小売と非小売の両方を含む新車総販売台数が、今月は133万6800台から127万3600台になると予想している。これは、前年同期比2.6％から7.2％の減少に相当する。
新車の平均取引価格も44,857ドルと低下傾向にあり、2023年6月から1,372ドル（3％）減少している。一方、1台当たりの平均インセンティブ支出額は前年同期比51.2%増の2,625ドルと大幅に増加している。
車両総額と金融・保険収入を含む1台当たりの小売店利益は2,407ドルに減少すると予測され、2023年6月に報告された数値から32.3％の大幅減となる。
J.D.パワーのデータ・アナリティクス部門プレジデントのトーマス・キング氏は、この状況について、"ディーラーのソフトウェアシステムが混乱しているため、6月の販売は実際の消費者の新車需要を反映したものにはならないだろう "とコメントしている。キング氏はまた、CDKの障害によって販売が遅れる可能性は高いが、全体的な需要に永続的な影響を与えることはないだろうと指摘した。障害が原因で延期された販売の大部分は、システムが復旧し販売プロセスが正常化すれば、おそらく7月には完了するだろうとの見方を示した。
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