欧州連合（EU）の統計局は21日、ユーロ圏の家計貯蓄が2021年以降で最高となり、2024年第1四半期の貯蓄率は15.3％に達したと発表した。
これは2023年最終四半期の14.1％から上昇したことになる。この上昇にもかかわらず、現在の貯蓄率は2020年第2四半期に観測されたパンデミック時代のピークである25.1％を上回っていない。
ウクライナでの戦争が続き、より広範な経済的懸念がある中、欧州の家計は米国の家計よりも貯蓄しており、その差は拡大している。
貯蓄率が上昇する一方で、ユーロ圏の家計による投資は逆に減少しており、同四半期には9.5%まで低下し、2021年初頭以来の低水準となった。
増大する家計の富を取り込もうと、欧州各国政府はさまざまな対策を模索している。例えばイタリアは国債を家計に直接販売しており、フランスでは汎欧州貯蓄商品の創設が議論されている。
同報告書はまた、ユーロ圏のインフレ率が6月に2.5％まで緩和し、消費者信頼感も改善したことを指摘している。
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