中国の7月の銀行融資は大幅な不振に見舞われ、人民元建て新規融資の総額は2600億元（約362億6000万ドル）と、市場予想を上回る落ち込みとなった。この数字は6月の貸出額から88％近く減少したことになり、アナリストが予想した4500億元を下回った。
中国人民銀行（PBOC）が火曜日に発表したデータによると、中央銀行が国内経済への政策支援を強化することを約束したにもかかわらず、貸出が減少したのは、信用需要の低迷と季節的要因が重なったことが影響した。
昨年同期との比較では、7月の人民元新規貸出も3459億元から減少した。PBOCによると、1月から7月までに中国の銀行は13兆5300億元の人民元新規融資を行った。ただし、中央銀行は7月の詳細な内訳を明らかにしていないが、この数字は1月から6月までのデータと1月から7月までのデータを比較して推計したものである。
中国の第2四半期の経済成長は期待に達しておらず、7月の経済指標もほとんど改善を見せていない。輸出の伸びは鈍化し、消費者インフレは主に天候不順による食料供給への影響から上昇した。
中央銀行は、企業や家計の資金調達コストの削減を目指し、信用が合理的かつ安定的に成長するよう誘導する意向を表明している。この意図は、先週発表されたPBOCの第2四半期金融政策実施報告書に概説されている。さらに今月初めの会合で、人民銀 行は個人消費の拡大に重点を置いた経済への金融支援を強化する計画を発表した。
成長を支えるため、PBOCは7月25日に予想外の中期貸出ファシリティ（MLF）オペを実施し、金利を引き下げた。同時に、中国の大手国有銀行5行は、すでに過去最低を記録していた利ざやへの影響を緩和するため、預金金利を引き下げた。
新規貸出の減少にもかかわらず、7月の広義M2マネーサプライは前年同月比6.3％増となり、予想の6.1％増と過去最低だった6月の6.2％増を上回った。人民元貸付残高の伸び率も前年同月比8.7％と、予想の8.8％と6月の8.8％をわずかに下回った。
経済における信用と流動性の包括的な指標である総社会融資（TSF）の年間成長率は、6月の8.1％から8.2％へとわずかに上昇した。しかし、7月の社会融資総額は7700億元で、予想の1兆1000億元には届かず、6月の3兆3000億元を大幅に下回った。
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