億万長者の起業家、退役軍人のパイロット、そしてSpaceXの上級エンジニア2名を含む民間宇宙飛行士チームが、民間初の宇宙遊泳に向けて準備を進めています。この宇宙遊泳は、Polaris Dawn ミッションの一環として、木曜日の午前2時23分（米東部時間）にSpaceX Crew Dragonカプセルから行われる予定です。クルーは火曜日にフロリダから打ち上げられて以来、軌道上に滞在しています。
電子決済会社Shift4の創業者である41歳のJared Isaacmanがこのミッションに資金を提供しています。彼は2021年にもSpaceXとのInspiration4フライトに出資しました。Polarisミッションの費用は公表されていませんが、Crew Dragonの座席1つが約5500万ドルと推定されることから、総額は数億ドルに上ると考えられます。
Isaacmanには、ミッションパイロットのScott Poteet（米空軍退役中佐）、そしてSpaceXの上級エンジニアであるSarah GillisとAnna Menonが同行します。
宇宙遊泳では、IsaacmanとGillisが酸素ラインで繋がれた状態で宇宙船の外に出る一方、PoteetとMenonは内部に留まります。これまで宇宙遊泳は主に政府の宇宙飛行士によって行われてきたため、この出来事は重要な節目となります。
これまでに、国際宇宙ステーションでは2000年以降約270回の宇宙遊泳が行われ、中国の宇宙飛行士によって天宮宇宙ステーションで16回実施されています。アメリカ初の宇宙遊泳は1965年に行われました。
Crew Dragonカプセルは、現在信頼性高く人間を軌道に運び、帰還させることができる唯一の米国の宇宙船で、2021年以降主にNASAのために十数回の宇宙飛行士ミッションを実施しています。このカプセルの開発は、NASAの商業宇宙船開発プログラムの一環でした。
同じNASAプログラムの一環として開発されたBoeingのStarlinerカプセルは、最近6月にテストミッションを完了しましたが、問題が発生し、クルーを乗せずに帰還しました。クルーは来年Crew Dragonによって回収される予定です。
Polaris Dawnミッション中、民間宇宙飛行士たちは深宇宙における人体の反応を研究する科学実験に参加し、継続中の宇宙飛行士の健康研究に貢献します。
本記事にはReutersの情報が含まれています。
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