■RIZAP事業の状況
(2)収益モデルの転換の進捗
RIZAPグループ {{|0:}}は昨年度来、RIZAP事業の収益モデルのフロー型からストック型への転換を進めてきた。
換言すれば“ワンタイムからライフタイムへ”ということだ。
すなわち、2ヶ月間で目指すダイエットを実現して休会へという流れから、目的達成後も継続してアクティブ会員の状態を維持する流れへ、というものだ。
同社はこのための受け皿的な仕組みとして「ライフサポート・プログラム」を導入した。
ライフサポート・プログラムは、RIZAPのコース終了者を対象に、月間2回/19,600円(税別)で、トレーナーの指導を受けながら体形・健康の維持を図るというものだ。
同社はさらに、「コンディショニング・プログラム」や特別会員プログラムなど、様々なメニューを用意して、顧客の希望に合わせたコースを複数用意している。
同社は、コース終了後にライフサポート・プログラムを始めとするこうした継続コースを契約する人の割合を「リピート率(再契約率)」として、KPI(重要業績指標)の1つに位置付けている。
また、リピート率と並ぶKPIとして「残存率」という指標を導入している。
これは入会から一定期間(例えば1年間)経過した時点でのアクティブ状態を維持している会員の割合だ。
弊社では、ライフサポート・プログラムの収益ポテンシャルは非常に大きいと考えている。
スタンダードコースを基本としたフロー型モデルでは、入会金と2ヶ月間の利用料、及び物販を入れても40万円から50万円程度ではないかと推定される。
それに対して、ライフサポート・プログラム参加者からの売上はその何倍にも達する。
仮に5年間継続すると月2万円×60ヶ月がスタンダードコースの売上に上乗せされるため、物販なども入れれば170万円~200万円という売上となってくるとの試算が可能だ。
同社が狙う収益モデルの転換にとって、顧客満足度(CS)の向上は不可欠だ。
満足できないプログラムを継続する客はいない。
この点は従来から同社が最も注力してきたポイントだが、今期の取り組みとして注目されるのは、施策の直接的な働きかけの対象として、トレーナーなど内部の存在への意識がより強まってきたことだ。
従業員満足度(ES)の向上が接客に反映され、顧客満足度向上へとつながることを狙った施策とみられる。
同社の収益は急拡大中であるが、それをESに振り向けることで、今の好循環がさらに加速されていくものと弊社では期待している。
顧客満足度向上策と、ライフサポート・プログラムやステータス制度の導入などの仕組みづくりがあいまって、同社が重視するリピート率や残存率は、明確に向上している。
同社ではいずれの指標もまだ向上余地が大きいとしており、今後も追加的な施策を打ち出してくるものとみられる。
収益モデル転換が順調に進捗している同社だが、弊社ではあえて課題を指摘したい。
それは“順番待ちの列”が長くなっていることへの対応だ。
前述のように、毎月2,000人のペースで新規会員が増加している。
一方で、ライフサポート・プログラムが順調に立ち上がっている。
その結果、いわゆるフルキャパ状態となり、順番待ちが起きているという状況だ。
週末や平日朝夕と、平日昼間との稼働率の差が大きく、これの平準化に成功すれば設備投資を行わずに順番待ちを解消できると弊社ではみている。
今後、この点の施策にも期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
(2)収益モデルの転換の進捗
RIZAPグループ {{|0:}}は昨年度来、RIZAP事業の収益モデルのフロー型からストック型への転換を進めてきた。
換言すれば“ワンタイムからライフタイムへ”ということだ。
すなわち、2ヶ月間で目指すダイエットを実現して休会へという流れから、目的達成後も継続してアクティブ会員の状態を維持する流れへ、というものだ。
同社はこのための受け皿的な仕組みとして「ライフサポート・プログラム」を導入した。
ライフサポート・プログラムは、RIZAPのコース終了者を対象に、月間2回/19,600円(税別)で、トレーナーの指導を受けながら体形・健康の維持を図るというものだ。
同社はさらに、「コンディショニング・プログラム」や特別会員プログラムなど、様々なメニューを用意して、顧客の希望に合わせたコースを複数用意している。
同社は、コース終了後にライフサポート・プログラムを始めとするこうした継続コースを契約する人の割合を「リピート率(再契約率)」として、KPI(重要業績指標)の1つに位置付けている。
また、リピート率と並ぶKPIとして「残存率」という指標を導入している。
これは入会から一定期間(例えば1年間)経過した時点でのアクティブ状態を維持している会員の割合だ。
弊社では、ライフサポート・プログラムの収益ポテンシャルは非常に大きいと考えている。
スタンダードコースを基本としたフロー型モデルでは、入会金と2ヶ月間の利用料、及び物販を入れても40万円から50万円程度ではないかと推定される。
それに対して、ライフサポート・プログラム参加者からの売上はその何倍にも達する。
仮に5年間継続すると月2万円×60ヶ月がスタンダードコースの売上に上乗せされるため、物販なども入れれば170万円~200万円という売上となってくるとの試算が可能だ。
同社が狙う収益モデルの転換にとって、顧客満足度(CS)の向上は不可欠だ。
満足できないプログラムを継続する客はいない。
この点は従来から同社が最も注力してきたポイントだが、今期の取り組みとして注目されるのは、施策の直接的な働きかけの対象として、トレーナーなど内部の存在への意識がより強まってきたことだ。
従業員満足度(ES)の向上が接客に反映され、顧客満足度向上へとつながることを狙った施策とみられる。
同社の収益は急拡大中であるが、それをESに振り向けることで、今の好循環がさらに加速されていくものと弊社では期待している。
顧客満足度向上策と、ライフサポート・プログラムやステータス制度の導入などの仕組みづくりがあいまって、同社が重視するリピート率や残存率は、明確に向上している。
同社ではいずれの指標もまだ向上余地が大きいとしており、今後も追加的な施策を打ち出してくるものとみられる。
収益モデル転換が順調に進捗している同社だが、弊社ではあえて課題を指摘したい。
それは“順番待ちの列”が長くなっていることへの対応だ。
前述のように、毎月2,000人のペースで新規会員が増加している。
一方で、ライフサポート・プログラムが順調に立ち上がっている。
その結果、いわゆるフルキャパ状態となり、順番待ちが起きているという状況だ。
週末や平日朝夕と、平日昼間との稼働率の差が大きく、これの平準化に成功すれば設備投資を行わずに順番待ちを解消できると弊社ではみている。
今後、この点の施策にも期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)