[ベルリン 24日 ロイター] - ドイツ政府の国立感染症研究機関であるロベルト・コッホ研究所(RKI)は24日、新型コロナウイルスの感染拡大抑制策として導入された封鎖措置をさらに緩和するには、新たに確認される感染者の数が1日当たり数百人まで減る必要があるとの見解を示した。また、新型コロナの検査対象を拡大すべきと提言した。
RKIのシャーデ副所長は「まだ警戒を緩めるべきではない」と述べた。
ドイツでは24日時点で新たに2337人の感染が確認され、累計の感染者数は15万0383人となった。死者は227人増えて5321人。
日々の感染者数が減ってきたことを受け、ドイツは先週、新型コロナ感染拡大抑制策を段階的に緩和していく方針を発表した。
ソーシャル・ディスタンシング措置を維持することを条件に、床面積が800平方メートル以下の小売店のほか、自動車ディーラー、自転車販売店、本屋などが20日に営業を再開。学校は最終学年の生徒を中心に5月4日以降、順次再開するほか、美容院なども同日から営業を再開する。
RKIはウイルス検査を受けるべきだとする対象範囲も広げ、感染者との接触の有無にかかわらず、呼吸器感染症の症状が見られる人はすべて検査対象とすべきとの見解を示した。
シャーデ副所長は「政府が制限措置を徐々に緩和し始めた今、症状が軽い感染者を特定できるようにすることが特に重要だ」と強調した。
検査能力は現在十分な状態で、冬季のように普通の風邪と混同することもなくなると説明した。