日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 9816.09 (+18.83) 終値 9810 (+20)
寄り付き 9838.09 寄り付き 9840
安値/高値 9785.89─9849.69 安値/高値 9790─9850
出来高(万株) 190263 出来高(単位) 40301
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[東京 30日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。ギリシャ議会
による緊縮財政法案の可決を好感した米株高を受け序盤から買いが先行。アジア勢による
バスケット買い観測もあり、日経平均は9800円を回復。前日までの上昇の反動などか
ら戻り売りや利益確定売りをこなしながらも、おおむねプラス圏で推移した。引けにかけ
ては7月1日に海外経済指標の発表を控え様子見ムードも強まった。
東証1部騰落数は値上がり1143銘柄に対し値下がり366銘柄、変わらずが154
銘柄。東証1部の売買代金は1兆3194億円。
ギリシャ議会が29日、歳出削減や増税、国有資産売却を盛り込んだ5カ年の中期財政
再建計画法案を賛成155票、反対138票で可決したことを好感し、29日の米国株式
相場は3日続伸。これを受け、東京市場前場も序盤は買いが先行した。主力株にアジア勢
からのバスケット買いも観測され、日経平均は一時、5月12日以来となる9800円台
を回復した。
ただ、前日までの上昇の反動のほかギリシャの緊縮財政措置の実現には依然不透明感が
残っていることから上値を追いにくく、買い一巡後は前日終値付近でもみあった。市場で
は「ギリシャ問題はいったん後退したが、7月1日の米6月ISM製造業指数、中国6月
製造業PMIなどの指標を控えて様子見気分も強くなってきた」(大手証券エクイティ部
)との声が聞かれた。
引けにかけても上値は重いながらしっかりの値動きが続いた。ただ、目先の上値抵抗線
として意識されていた200日移動平均線(9859円25銭=29日)を上抜けられな
かった。市場では、「アジア勢の買いが支えている感じだが、米系投資家はハイテクや自
動車の一角に売り注文を出しており、利益確定売りの動きがみられる」(米系証券トレー
ダー)との声が聞かれた。さらに「国内勢の銘柄入れ替えが中心で、ハイテクや自動車な
どへの買いは少ない」(準大手証券トレーダー)と指摘された。
TOPIXもしっかり。ドイツ証券が投資評価を「バイ」、目標株価を500円に引き
上げた三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株が強含んだことが寄与し
た。三菱UFJ株は東証売買代金トップ。大和証券・投資情報部次長の西村由美氏は「短
いタームでみると日本株はアウトパフォームしていただけに、一服感が出ている」としな
がらも「出遅れ修正余地のある電力などは、業種別でみてプラスにとどまっている」との
見方を示した。
他の個別銘柄ではマネックスグループ<8698.T>の堅調が続いた。同社の松本大社長CE
Oは30日、ロイターとのインタビューで、買収を完了した米オンライン証券のトレード
ステーション(フロリダ州)のシステムを日本向けに構築し、今後日本の個人投資家向け
に新システムを活用したサービスを提供する計画を明らかにした。これにより、シェアを
現在の7─8%から3─4年後には30%程度に拡大できるとの見方を示した。
(ロイターニュース 吉池 威)