日経平均<.N225>
前場終値 9862.85 +46.76
寄り付き 9878.69
安値/高値 9857.79─9900.57
出来高(万株) 75579
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[東京 1日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は4日続伸した。良好な
米経済指標やギリシャ議会による中期財政計画の関連法案の可決を好感した30日の米株
高を背景に序盤は買いが先行した。アジア勢のバスケット買いも観測され、主力株中心に
物色されたという。ただ上値では戻り売りや利益確定売りが出やすく、朝方の買い一巡後
は伸び悩み、日経平均は200日移動平均線(9863円11銭=30日)を挟んでもみ
合った。今晩発表の米6月ISM製造業指数に対する警戒感も指摘されている。
東証1部騰落数は、値上がり862銘柄に対し値下がり594銘柄、変わらずが205
銘柄だった。東証1部売買代金は5140億円。
30日の米国株式相場は良好な米経済指標や、ギリシャ議会が中期財政計画の関連法案
を可決したことを好感し4日続伸。米景気減速に対する警戒感やギリシャ債務問題に対す
る懸念がやや後退しリスク回避姿勢が和らいだことを背景に、序盤の東京市場も買いが先
行した。主力株中心にアジア勢のバスケット買いも観測され、日経平均は5月11日以来
となる9900円乗せとなった。
ただ買い一巡後は伸び悩んだ。直近の急ピッチな上昇の反動から戻り売りや利益確定売
りが出やすいというほか、週末要因もあり上値の重い展開。日経平均は上値抵抗線とみら
れている200日移動平均線を挟んでもみ合った。市場では「今晩の米6月ISM製造業
指数が予想以上に悪化した場合は反動安も予想される」(大手証券)といい、様子見ムー
ドが広がりやすいと指摘されている。
日銀が午前8時50分に発表した6月全国企業短期経済観測調査(短観)では、大企業
製造業・業況判断指数(DI)はマイナス9となり、前回の3月短観から15ポイント悪
化し、2010年3月以来1年3カ月ぶりのマイナスに転落した。2011年9月予測は
プラス2となった。ロイターの事前調査では、大企業製造業DIの予測中央値は、足元で
マイナス6、9月予測はプラス3でともに下回った。
市場では「もう少し良い数値が出るとの期待感が事前にはあった。売り材料というほど
ではないが、株価の上値を押さえる要因にはなりそうだ」(準大手証券)との声が聞かれ
た。
個別銘柄ではファナック<6954.T>が急反発。売買代金トップとなり5月2日の年初来高
値1万3560円を更新。1999年12月29日の上場来高値1万4900円を視野に
捉えている。日銀短観における2011年度大企業・全産業の設備投資計画が前年度比プ
ラス4.2%となり、事前予想の前年度比プラス2.2%増を上回ったことが材料視され
た。市場では「指数に連動した買いが入っているほか、株価上昇に追随する動きも目立つ
」(米系証券トレーダー)との声が聞かれた。
(ロイターニュース 杉山容俊)