日経平均<.N225>
前場終値 10096.56 (+86.17)
寄り付き 10096.89
安値/高値 10076.53─10113.83
出来高(万株) 84195
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[東京 22日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は3日続伸した。前日
の米株反発を受け、買い先行。日経平均は一時1万0100円を回復した。モルガン・ス
タンレー
市場でも金融株が買われた。海外勢の動きがあまり見られないなか、国内機関投資家など
による主力株の売り買いが交錯。外為市場で円高基調となっていることが上値を抑えた。
東証1部騰落数は、値上がり922銘柄に対し値下がり493銘柄、変わらずが229
銘柄だった。東証1部売買代金は5185億円。
21日の米国株式市場は、米連邦債務上限引き上げ問題で合意の兆しが見られることに
加え、ユーロ圏首脳が債務危機への具体的な対策を示したことを好感し、反発した。これ
を受け、東京市場も金融株を中心に主力株に買いが入った。日経平均の1万0100円回
復は7月11日以来。ただ、外為市場で円高基調が続いていることから、上昇は限定的だ
った。
指数は前引けにかけても伸び悩んだ。欧米債務問題への不安感が後退する一方で、為替
が引き続き円高水準にあることが重しとなった。SMBC日興証券・国際市場分析部次長
の橘田憲和氏は「投資環境が改善する中で、業種別に見ると、ほぼ全面高」としながらも、
「力強くけん引するセクターが見当たらず、広く薄く上昇している」と指摘した。欧州
系証券のトレーダーによると、きょうは国内機関投資家による主力株の売り買いが交錯し
ているという。
前日発表されたモルガン・スタンレー
市場予想より小幅な損失にとどまったことから、米国市場では同社株が11%高となり、
銀行株買いを支援した。
東京市場でもこの流れを引き継ぎ、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、
三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、野村ホールディングス<8604.T>、
MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725.T>などが買われた。東証
1部の業種別指数は、金融株が上位3位までを占めた。
他の個別銘柄ではトヨタ自動車<7203.T>が買い継続となった。2011年度の世界生産
台数が従来予想を約30万台上回る770万台前後になる見通しとの報道が手掛かり。
ただ、同社株は寄り付き直後に買いが優勢となり、前日比30円高の3340円に上昇し
たが、その後は伸び悩んでいる。欧州系証券の同トレーダーは「円高が上値を抑えている」
と指摘した。
(ロイターニュース 吉池 威)