日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 10132.11 (+121.72) 終値 10140 (+130)
寄り付き 10096.89 寄り付き 10120
安値/高値 10076.53─10149.18 安値/高値 10080─10160
出来高(万株) 177570 出来高(単位) 25192
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[東京 22日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。前日の米株反
発を受け買い優勢の展開が続き、日経平均は1万0100円を回復。モルガン・スタンレ
ー
も金融株の買いが続いた。日中は国内機関投資家などによる主力株の売り買いが交錯。外
為市場で円高基調となっていることが上値を抑えていたが、引けにかけては海外勢の売り
が弱まりじり高となった。
東証1部騰落数は値上がり1113銘柄に対し値下がり379銘柄、変わらずが168
銘柄。東証1部の売買代金は1兆1681億円だった。
21日の米国株式市場は、米連邦債務上限引き上げ問題で合意の兆しが見られることに
加え、ユーロ圏首脳が債務危機への具体的な対策を示したことを好感し、反発した。これ
を受け、東京市場も金融株を中心に主力株への買いが入った。日経平均の1万0100円
回復は7月11日以来。ただ、外為市場で円高水準が続いていることから、為替にらみの
取引だった。
前場は欧米債務問題への不安感が後退する一方で、為替が引き続き円高水準にあること
が重しと指摘された。SMBC日興証券・国際市場分析部次長の橘田憲和氏は「投資環境
が改善する中で、業種別に見るとほぼ全面高」としながらも、「力強くけん引するセクタ
ーが見当たらず、広く薄く上昇している」と指摘した。欧州系証券のトレーダーは、きょ
うは国内機関投資家による主力株の売り買いが交錯したとの見方を示した。
後場序盤も、ドル/円が78円台と円高水準となっていることが意識されもみあいが続
いた。一方「国内企業業績に対するコンセンサスが上方修正されており、来週末から始ま
る国内企業決算に対する期待感が高まっている。為替が円安に振れれば日経平均は震災前
の水準を回復するだろう」(大手証券)との声が聞かれた。また、日経225オプション
<0#JNI*.OS>のストライク価格1万0500円のコール8月限は出来高が増加。海外勢に
よるコール買いが観測された。
後場中盤以降になるとじり高となり、日経平均は1万0100円前半で推移した。市場
では「欧米債務問題への懸念が後退し、当面は大きな悪材料も出ないだろうとの楽観的な
見方が広がっている。先物高に伴う裁定買いで上げ幅が拡大した」(準大手証券トレーダ
ー)との声が出ていた。また邦銀系の株式トレーダーによると、前場でみられた海外勢の
売りが弱まり、指数が堅調になったという。
前日発表されたモルガン・スタンレー
市場予想より小幅な損失にとどまったことから、米国市場では同社株が11%高となり、
銀行株買いを支援した。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、三井住友フィナンシャルグル
ープ<8316.T>、野村ホールディングス<8604.T>などが買われ、東証1部の業種別指数は
金融関連が上位3位までを占めた。
また、午後の外為市場でユーロ/円などクロス円が小幅円安に振れたことから、ソニー
<6758.T>やキヤノン<7751.T>などハイテク関連に買いが入ったと観測された。一方、TO
KYO AIM取引所に第1号案件として15日に上場したメビオファーム<4580.JA> が
22日の大引け間際に初値286円が付いた。事前に提示されていた板中心値段は
1200円で、上場5日目にして大幅安の初値となった。
(ロイターニュース 吉池 威)