2024年第1四半期のブラジル経済は回復の兆しを見せ、国内総生産（GDP）は0.8％増となった。この伸びは、前四半期の0.1％減に続くもので、エコノミストの予想中央値と一致した。前年同期比成長率も2.5％と予想の2.2％を上回った。
景気の好転は、堅調な労働市場に支えられた民間投資の拡大と家計需要の増加に起因する。個人消費は前期比1.5％増となったが、政府支出は横ばいだった。
企業投資も4.1％増と回復した。この回復の一因は、前年8月以来、基準金利を325ベーシスポイント引き下げた金融緩和政策にある。
産業面では、サービス部門が前期比1.4%増となった。農業生産高は顕著に11.3%増加し、2023年後半の大幅な落ち込みから回復した。しかし、工業生産は0.1%の微減となった。
楽観的な指標にもかかわらず、ブラジル南部で最近発生した大洪水が甚大な被害をもたらし、食料品価格の上昇につながった影響に対する懸念が残っている。
ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領政権は、2024年のGDP成長率予測を2.5%に更新した。一方、中央銀行の週次調査によると、民間エコノミストの予想は2.05％とやや低い。両予測とも、農業の記録的な業績が拍車をかけた2023年の2.9％成長から減速することを示している。
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