■業績動向
1. 2017年3月期の業績概要
(1) 損益状況
コニシ (T:4956)の2017年3月期の業績は、売上高121,349百万円(前期比2.1%増)、営業利益6,836百万円(同7.2%増)、経常利益6,902百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,387百万円(同16.6%増)となった。
売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高となった。
売上高においてはすべてのセグメントで増収となった。
利益面では化成品及び土木建設工事は前期比で減益となったが、主力のボンド事業が好調であったことから、全体の営業利益は増益となった。
親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が高くなったのは、前期に計上された特別損失(解決金348百万円)が消失したことによる。
営業利益の増減要因を見ると、マイナス要因としては販管費の増加249百万円、製品価格の下落382百万円、工事部門の利益低下94百万円等があったが、プラス要因としては、工場経費の減少23百万円、原材料価格の変動(下落)741百万円、販売数量増による利益増418百万円があり、結果として前期比で458百万円の増加となった。
(2) 財務状況
2017年3月期末の財務状況は、流動資産は3,377百万円増加し66,098百万円となった。
主に現金・預金の増加2,339百万円、売掛債権の減少683百万円、たな卸資産の減少190百万円による。
固定資産は前期末比で1,647百万円増加し26,914百万円となったが、主に設備投資による有形固定資産の増加480百万円、無形固定資産の減少316百万円、投資その他の資産の増加1,484百万円による。
その結果、資産合計は93,012百万円(前期末比6,024百万円増)となった。
負債合計は、38,088百万円(同1,133百万円増)となったが、主に仕入債務の減少1,744百万円、電子記録債務の増加2,749百万円、短期借入金の減少109百万円、繰延税金負債の増加534百万円、退職給付に係る負債の減少221百万円等による。
また、純資産合計は主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上等から、54,924百万円(同4,891百万円増)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは5,542百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上6,662百万円、減価償却費1,873百万円、仕入債務の増加1,065百万円、主な支出は売上債権の増加1,909百万円、たな卸資産の増加90百万円等による。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,409百万円の支出であったが、主に有形固定資産の取得による支出2,366百万円等による。
財務活動によるキャッシュ・フローは673百万円の支出であったが、主に配当金の支払い771百万円による。
以上から2017年3月期の現金及び現金同等物は2,429百万円増加し、期末残高は18,293百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
1. 2017年3月期の業績概要
(1) 損益状況
コニシ (T:4956)の2017年3月期の業績は、売上高121,349百万円(前期比2.1%増)、営業利益6,836百万円(同7.2%増)、経常利益6,902百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,387百万円(同16.6%増)となった。
売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高となった。
売上高においてはすべてのセグメントで増収となった。
利益面では化成品及び土木建設工事は前期比で減益となったが、主力のボンド事業が好調であったことから、全体の営業利益は増益となった。
親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が高くなったのは、前期に計上された特別損失(解決金348百万円)が消失したことによる。
営業利益の増減要因を見ると、マイナス要因としては販管費の増加249百万円、製品価格の下落382百万円、工事部門の利益低下94百万円等があったが、プラス要因としては、工場経費の減少23百万円、原材料価格の変動(下落)741百万円、販売数量増による利益増418百万円があり、結果として前期比で458百万円の増加となった。
(2) 財務状況
2017年3月期末の財務状況は、流動資産は3,377百万円増加し66,098百万円となった。
主に現金・預金の増加2,339百万円、売掛債権の減少683百万円、たな卸資産の減少190百万円による。
固定資産は前期末比で1,647百万円増加し26,914百万円となったが、主に設備投資による有形固定資産の増加480百万円、無形固定資産の減少316百万円、投資その他の資産の増加1,484百万円による。
その結果、資産合計は93,012百万円(前期末比6,024百万円増)となった。
負債合計は、38,088百万円(同1,133百万円増)となったが、主に仕入債務の減少1,744百万円、電子記録債務の増加2,749百万円、短期借入金の減少109百万円、繰延税金負債の増加534百万円、退職給付に係る負債の減少221百万円等による。
また、純資産合計は主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上等から、54,924百万円(同4,891百万円増)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは5,542百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上6,662百万円、減価償却費1,873百万円、仕入債務の増加1,065百万円、主な支出は売上債権の増加1,909百万円、たな卸資産の増加90百万円等による。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,409百万円の支出であったが、主に有形固定資産の取得による支出2,366百万円等による。
財務活動によるキャッシュ・フローは673百万円の支出であったが、主に配当金の支払い771百万円による。
以上から2017年3月期の現金及び現金同等物は2,429百万円増加し、期末残高は18,293百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)