[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ連銀のワイトマン総裁は南ドイツ新聞とのインタビューで、同国に景気刺激策は必要ないと発言、財政均衡を重視する「ブラック・ゼロ」政策については、健全な財政を実現する上で有用だが、崇拝の対象になってはいけないと述べた。
総裁は「予算の政治的な方針として、ブラックゼロは健全な財政を維持するという教科書的な目的を果たしている。これまでのところ(健全財政は)達成できている。もちろん、ブラック・ゼロが崇拝の対象になってはならない」と述べた。
メルケル首相の与党・キリスト教民主同盟(CDU)は財政均衡を重視しているが、連立相手の社会民主党(SPD)新指導部はブラック・ゼロ政策に異議を唱えている。
総裁は投資や貧困層の支援を通じて景気を下支えするため、短期の財政政策を利用することに問題はないと発言。ただ「刺激策は必要ない」と述べた。
欧州中央銀行(ECB)の理事も務める同総裁は、インフレ率は上向き、利上げが可能になる水準に達するだろうが「それにはしばらく時間がかかるというのが現実だ」との見方も示した。
国民に直接現金を配る「ヘリコプターマネー」については「あまり感心しない」と述べた。