[ベルリン 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、英国と欧州連合(EU)との新たな貿易協定の締結は、年末を期限にすると時間が足りない可能性があるとの認識を示した。ECBのウェブサイトに8日掲載された仏誌チャレンジのインタビューで述べた。
「英国は2020年1月31日にEUを離脱する予定だ。これにより不透明要素が1つ取り除かれることから投資家にとって朗報となる」とした上で、「とはいえ、11カ月の移行期間に英EU間で通商合意をめざすという最大の課題が残る」と指摘。
「もし実際にそのような短期間に合意に達することができるとすれば、離脱による経済・金融面における影響は合意内容の詳細に左右される」と語った。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長もこれより前、年末までに包括的な合意をまとめるのは困難との見解を示していた。
ラガルド氏はまた、ECBが進めている戦略見直しについて、気候リスクによるECBのマクロ経済モデルへの影響などを調査するよい機会になるとの見解を示した。