[フランクフルト 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は6日、ユーロ圏の成長は依然緩やかだが、暫定的な安定化の兆しが見られると述べた。
欧州議会の経済金融委員会で、ユーロ圏経済の認識について過去の発言をほぼ繰り返した。
ECBは経済成長を押し上げるため長年にわたり超金融緩和政策を維持しているが、ラガルド総裁は、ユーロ圏経済を世界的な逆風から守るためにこうした支援策がまだ必要とされていると述べた。
「世界経済を取り巻く環境は依然不透明だが、米中の貿易摩擦を巡る不透明感は後退している。ただ、その他のリスクは依然消えておらず、新型コロナウイルスのような新たな懸念材料も見られる」と指摘した。
域内経済動向については、消費が増え続けているほか、失業率が約12年ぶりの水準に低下するなど、依然として堅調だとの見解を示した。
「暫定的な安定化の兆しが見られる。先行指標がわずかながら、より楽観的になっている」とも述べた。
一方、インフレは弱いままで、低成長がインフレ圧力の高まりを妨げていると語った。超低金利がリスクの高い借り入れを促し、主要市場で不動産ブームをあおっているため、ECBはより注意深く監視しなければならないと強調した。
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