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ロシア中銀が金利据え置き、新型コロナと原油安で緩和打ち止め

発行済 2020-03-21 01:57
更新済 2020-03-21 02:01
ロシア中銀が金利据え置き、新型コロナと原油安で緩和打ち止め

[モスクワ 20日 ロイター] - ロシア中央銀行は20日、政策金利を6.00%に据え置くことを決定した。ただ新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念のほか、原油安で通貨ルーブル相場が急落する中、中銀は経済市場の支援に向けた対策を発表した。

ロイターが実施したアナリスト調査では、中銀は緩和サイクルを休止し金利を据え置くとの見方が示されていた。

ナビウリナ総裁は記者会見で、今回の会合では利下げ、利上げ、据え置きの3つの選択肢が全て検討されたと表明。こうしたことはまれで、中銀は困難な決断を迫られたと述べた。

ロシア中銀はこれまで6回連続で利下げを決定。ただ、新型ウイルスの感染拡大による市場のボラティリティーの高まりと原油価格の急落でロシアの経済情勢は中銀の予測から乖離しているため、今回は据え置きを決定したとした。

一方でナビウリナ総裁は、経済は2020年全体ではプラス成長を維持する軌道に乗っていると表明。インフレ率が今年は中銀目標の4%を超えるとみられる中、将来的には利下げ余地があるとみていると述べた。同時に、利上げの可能性も排除できないと述べた。

ロシアン・ダイレクト・インベストメントファンドの首席エコノミスト、ドミートリー・ポレボイ氏は「原油価格が一段と下落せず、ルーブル相場が公正な水準にとどまると仮定した場合、政策金利は年内は引き下げられる」と述べた。

中銀は政府とともに発動する景気支援策で金融安定が確保されると表明。ルーブル相場が一段と下落するリスクはないとの見方を示した。ただ、新たな措置は特にルーブル相場の支援を目指すものではない。

ナビウリナ総裁は中銀による外国為替市場への介入について、ルーブル防衛に中銀が介入する特定の水準はないと述べた。

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