[ロンドン 20日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のブロードベント副総裁は20日、企業向けのオンラインでのプレゼンテーションで、新型コロナウイルス対応の封鎖措置を政府が解除しても、人々が日常の生活を取り戻すことに慎重な姿勢を続ければ景気の回復は遅くなる可能性があると警告した。
同副総裁は「習性的反応として考えなければならないのは、政府が封鎖措置を解除しても、人々の自然な警戒感から需要が弱いままとなってしまわないかということだ」と述べた。
英予算責任局(OBR)は先週、2020年4━6月期の実質国内総生産(GDP)成長率が前期比マイナス35%になる可能性があるとの見通しを示した。英中銀のベイリー氏総裁はこれについて「信じ難いことではない」とし、初期の経済指標は「経済活動の急減」を示していると指摘した。
ブロードベント副総裁もOBRの見通しについて、非現実的ではないと述べた。
OBRが急速な景気回復を想定していることについて、ブロードベント副総裁は、消費者や企業の警戒感が高まり過ぎなければ「確かに可能だ」との見解を示した。
建設業などのセクターは、政府が義務付けたわけでもないのに活動を停止しているとも指摘した。
こうした中、英中銀のハルデーン理事は、最小規模の融資に100%の政府保証を付ける案について、現在、財務省内で検討されており、個人的に支持すると表明。「同案件は政府の管轄になるが、検討に値すると考える」と述べた。
*内容を追加しました。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200420T111945+0000