[30日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートは今週、6兆7000億ドルに拡大し、過去最高を更新した。ただ、FRBの緊急措置を背景に、クレジット市場で新型コロナウイルス流行による混乱が概ね落ち着いたため、バランスシートの増加ペースは著しく鈍化した。
29日時点のバランスシートは前週の6兆6200億ドルから817億5000万ドル増えた。増加幅は7週間ぶりの小ささで、3月下旬に記録した過去最大の増加幅(5860億ドル)を大きく下回った。
バランスシートの規模自体は3月初旬の4兆2000億ドルから約6割増え、3月末時点の米経済規模の31%強に相当するまでになった。FRBは3月初旬以降、政策金利をゼロ付近に引き下げ、資産買い入れ再開を決め、その他の非伝統的な対応策を打ち出してきた。[nL4N2B80HG]
29日時点の資産構成の内訳は、米国債保有が前週の3兆9100億ドルから3兆9700億ドルに増加。住宅ローン担保証券(MBS)はほぼ変わらずの1兆6000億ドルだった。
通貨スワップ協定に基づく外国中銀へのドル供給は、4389億5000万ドルと、前週の4097億ドルから増えた。
割引窓口(ディスカウント・ウィンドウ)貸出制度を通じた貸し出しは318億ドルと、前週の337億ドルから減少した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200501T004215+0000