[北京 8日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の劉国強・副総裁は、銀行の貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)の改革を深化し、預金金利に段階的に市場原理を導入していくと述べた。
8日付の人民銀行系の金融誌「チャイナ・ファイナンス」で見解を示した。
副総裁は、市場原理に基づく金利形成、波及メカニズム、金利コリドーメカニズムを改良する方針を示した。
公開市場操作金利を短期政策金利、中期貸出制度(MLF)金利を中期政策金利とし、金利政策を改善すると表明。金利コリドーメカニズムの改善によって、市場金利が人民銀の政策金利を中心に変動するように誘導していくという。
LPRは18行が毎月、MLFに一定のプレミアムを上乗せして報告する参照金利。人民銀は17カ月にわたりLPRを据え置いている。
人民銀は2019年8月に金利改革を実施し、銀行が新規融資の金利を設定する際の指標として従来の貸出金利に代わるLPRを公表した。
預金金利については今年6月、基準金利に一定割合乗じて算出する従来の上限設定方法を変更し、基準金利に一定幅を上乗せした水準を上限とすることを銀行に認めた。