[フランクフルト 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が29日に公表した、ユーロ圏経済に関する四半期の専門家予測調査(SPF)によると、今年のインフレ率は平均で2.3%、来年が1.9%との予想が示され、前回の調査から上方修正された。前回調査ではそれぞれ1.9%、1.5%と予想されていた。
ECBは「回答者はインフレ予想を上方修正した理由として、エネルギー価格の上昇と、供給網問題の影響を挙げた」と説明。「これらの要因は前回調査でも指摘されていたが、最近になって影響がより甚大になり、これまで想定されていたよりも長引く見通しとなった」とした。
欧州連合(EU)統計局が同日発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比4.1%上昇と、13年ぶりの高い伸びを記録した。ECBの目標の2倍以上となった。
調査によると、より長期(2026年)のユーロ圏のインフレ率は1.9%の見込みで、前回予想の1.8%から引き上げられた。
ユーロ圏成長率の予想は今年は5.1%で、前回予想の4.7%から上方修正。2022年は4.5%の見通し(前回予想は4.6%)。