[ジュネーブ 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は9日、各国の中央銀行は緩和的な金融政策や低金利を維持する余裕がないと述べた。
世界保健機関(WHO)のイベントで、「現在、世界各国は非常に緩和的な金融政策や極端に低い金利を維持する余裕がない状況にある。世界中でインフレ圧力が高まっている」と指摘。「パンデミック(世界的大流行)が長期化し、供給面での混乱が長引いて、インフレ圧力が高まれば、これまで回避してきたスタグフレーションの懸念が現実化しかねない」と語った。
また、新型コロナウイルスのオミクロン変異株を巡る懸念が「世界中のあらゆる場所の回復に打撃を与えていることは明らかだ」とし、オミクロン株のような感染力の強い変異株が出現した場合、現在予想されている12兆5000億ドルの損失に加え、追加で5兆3000億ドルの損失が世界経済で発生する可能性があるとした。