[バンコク 31日 ロイター] - タイ銀行(中央銀行)は31日、国内の金融システムは全般的に安定しており、経済は徐々に持ち直していると指摘する一方、拡大する家計債務と不均一な景気回復がリスクとの認識を示した。
中銀のシニアディレクター、Don Nakornthab氏は、家計債務は拡大し続けており、新型コロナウイルスのオミクロン変異株により景気回復が不透明になっていると指摘。
回復は引き続き不均一であり、特に観光関連のセクターでその傾向が顕著だとした。
ただ中銀は、商業銀行などの金融機関について、信用と景気回復を支援するための適切な流動性を持っており、不透明感に対処できる強さがあるとの見方を示した。
今後は、債務再編加速と家計債務の状況改善、企業の資金繰り支援が、金融の安定を維持する上で不可欠になるとみられる。