[オタワ 16日 ロイター] - カナダ統計局が16日に発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比5.1%上昇と、昨年12月に続き30年ぶりの高い伸びを記録した。食料品や住宅などの価格上昇が主因だった。
これは1991年9月に記録した5.5%以来の高い伸び。市場予想は4.8%上昇だった。
10カ月連続でカナダ銀行(中央銀行)が設定するインフレ目標レンジの1─3%を上回った。
中銀が景気の伸び悩み度合いを判断するのに最適と見なすCPIコモンは2.3%上昇し、12月の2.1%から加速した。
デジャルダン・グループのマクロストラテジスト、ロイス・メンデス氏は、エネルギー価格が上昇していることからインフレ率は引き続き上昇する可能性が高いとみられるものの、カナダ中銀が3月2日の会合で50ベーシスポイント(bp)の利上げを正当化するには不十分だと指摘。「中銀が金融政策を引き締める必要があることは明らかだが、家計の負債水準が高いため、積極的な利上げは困難だろう」とした。