執筆: Yasin Ebrahim
Investing.com -- イエレン財務長官は木曜日、ロシア・ウクライナ戦争が3月のインフレ率の高止まりに拍車をかけると予想されると述べたものの、FRBがインフレを抑え、米国が景気後退を回避するソフト・ランディング(軟着陸)を実現する能力があると示唆した。
「インフレは問題であり、対処しなければならないが、米国が不況になるとは想定していない」とイエレン長官は木曜日のCNBCのインタビューで語った。
前FRB議長であるイエレン氏はまた、中央銀行が、歴史的に景気後退をもたらす役割を果たしてきた金融引き締め政策が行き過ぎることはなく、インフレ率を引き下げることができると期待していると述べた。「FRBはインフレ対応をする必要があるが、この問題はソフト・ランディングすると期待している」と語った。
インフレ率が1982年以来最も高いペースで推移しているという消費者物価指数の結果を受けて、来週開催されるFOMCを前に、投資家のFRBへの注目が高まっていた矢先の発言であった。
現在高止まりしているインフレが、1970年代のようにさらに定着してしまう危険性がある」。Grant Thorntonのチーフ・エコノミスト、Diane Swonk,は、「FRBが3月からの利上げに固執しているのはそのためだ」と語った。
ロシア・ウクライナ戦争の影響により、原油、小麦、貴金属などの主要コモディティ価格が上昇し、インフレ率は高止まりすると思われる。
「ロシア・ウクライナ情勢の悪化による影響を3月の消費者物価指数では確認できるだろう」とイエレン氏は述べた。 「過去12ヶ月のインフレ率は今年も非常に高く不気味な水準に留まるだろう。」
米連邦準備制度理事会(FRB)は、3月15日・16日の2日間のFOMC会合終了後、政策金利を3年以上ぶりに引き上げると予想される。