[ブダペスト 23日 ロイター] - ハンガリー国立銀行(中央銀行)のビラグ副総裁は23日、東欧諸国が隣国ウクライナでの戦争による影響に直面する中、欧州委員会や欧州中央銀行(ECB)は支援を行うための手段を持ち合わせているという考えを示した。
東欧諸国はウクライナ戦争によって大きな打撃を受けており、通貨や株価が急落。供給不足によって成長の見通しが曇っているにもかかわらず、インフレリスクの高まりから一部の中銀は大幅な利上げを余儀なくされている。
ハンガリー中銀は22日、主要政策金利の「ベースレート」を100ベーシスポイント(bp)引き上げ4.4%とした。1回の利上げ幅としては2008年以降で最大。エネルギー価格上昇とウクライナの戦争により、インフレリスクが高まっていると警告した。
ビラグ副総裁は地元のインフォラジオに対し、東欧地域はウクライナ危機の影響に最もさらされており、各国の努力を補完するために欧州レベルでの対応が必要と指摘。「われわれはまず国家レベルで対応する必要があり、金融と財政の両面からこれを行った」と述べた。
さらに「欧州レベルでの対応は、国レベルでの対応を補完するものであるべきだ」とし、「欧州委もECBも自由に使える手段を持っており、それらが利用できるようになれば、地域への対応の可能性を高めることができる」という見通しを示した。ただ、具体的な支援策には触れなかった。