[31日 ロイター] - バイデン米大統領は31日、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長と会談した。約40年ぶりの高水準に達しているインフレ情勢を巡り協議し、FRBにインフレ対応に向けた余地と独立性を与えると確約した。
ディーズ国家経済会議(NEC)委員長は、会談が「非常に建設的だった」とし、「バイデン大統領はFRBの独立性を尊重するという、これまでも一貫して強調してきている考えをパウエル議長に対し改めて明確にした」と述べた。
ディーズ氏はまた、FRBが金利をより正常とされる水準に引き上げ、需要の抑制と物価上昇圧力の緩和を目指す過程で成長は鈍化するとし、米経済は「転換期」を迎えるという認識も示した。迅速な対応によって「米国は他国よりも優位な位置に付ける」とした上で、「安定的かつ底堅い成長にシフトする必要がある」と強調した。さらに、堅調な労働市場の状況を損なうことなく、「インフレに対応することは可能」と強調した。
今回の会談は、上院でパウエル議長の再任が承認されてから初めて。
バイデン大統領はパウエル議長との会談に先立ち、パウエル氏とイエレン財務長官と会談したことを明らかにし、「私の最優先課題を巡り協議した。それはインフレへの対応だ」と言明した。