[エルサレム 22日 ロイター] - イスラエル中央銀行は22日の金融政策委員会で、政策金利を0.75%ポイント引き上げ2.0%とした。利上げ幅は約20年ぶりの大きさとなった。イスラエルは5%を超えるインフレに直面しており、抑制のためにさらなる利上げが見込まれる。
中銀は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて政策金利を過去最低の0.1%に引き下げた。今年4月に利上げし、金融引き締めを開始した。
先週発表されたイスラエルの第2・四半期の経済成長率は年率換算で前期比6.8%増と好調だった一方、7月のインフレ率は前年同月比5.2%に上昇し、伸び率は2008年10月以来、13年9カ月ぶりの大きさとなった。このため、75ベーシスポイント(bp)の大幅引き上げの可能性が高まっていた。
中銀の当局者は、インフレ率を政府が目標とする1─3%の範囲に戻す決意だと述べた。
中銀は声明で「イスラエル経済は力強い成長を記録しており、労働市場の逼迫とインフレ高進を伴っている」とし、「そのため(金融政策)委員会は利上げプロセスを継続することを決定した」と表明した。
中銀のエコノミストらは政策金利が23年第2・四半期に2.75%となり、ピークに達すると予想している。
次の金融政策委員会は今年10月3日に予定されている。イスラエルは11月1日に総選挙を実施する。