[アトランタ 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン理事は4日、インフレについて、FRBが直面する最も深刻な問題で、対応に「しばらく時間がかかる可能性がある」という見解を示した。
ジェファーソン理事は就任後初の講演で「物価安定の回復には時間がかかり、トレンドを下回る成長の期間を伴う公算が大きい」とし、他のFRB高官と共に「インフレを2%に回帰させるという決意があり、一段の必要とされる措置を講じることにコミットしている」と言明した。
労働市場のタイトな状況が緩和している可能性があると考える根拠が存在し、賃金の伸び鈍化の一助になる見通しとしたほか、「供給のボトルネックがようやく解消し始めた」兆候もあり、物価上昇ペースが鈍化する可能性もあると述べた。
同時に状況が今度どのように展開するかは不明で、「依然高止まりしているインフレは私が最も懸念する問題だ」と強調した。
11月1─2日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅については言及しなかった。
ただ、物価安定に向けた金融政策は「長期的なインフレなき景気拡大をもたらすことが可能だ。これは経済史が示している通り、包括的な成長に向けた理想的な枠組みもしくは環境だ」とし、「そのため、そのような経済状況に戻すことが重要であり、そのことがFRBの意図だ」とした。