[東京 20日 ロイター] - 岸田文雄首相は20日、防衛力強化を巡る政府の有識者会議で、防衛力の強化には縦割り打破が必要と指摘した。しっかりした経済・財政基盤の維持が安全保障の基本とも強調し、次回会合では防衛財源について鈴木俊一財務相の報告を踏まえ議論する方針を示した。
有識者会議の開催は9月30日に続き2回目。政府は年末に改定する防衛3文書を取りまとめるにあたり、自公間など与党内でも意見に隔たりのある反撃能力の保有や財源・防衛予算規模について有識者会議を実施している。
首相は「総合的な防衛体制を強化するには縦割りを打破し日本の持てる力を結集する必要がある」とし、「防衛体制の強化に資する研究開発の推進や、公共インフラの整備の利活用を多いに進めるべく、関係省庁に早急に検討する」よう求めた。
自衛隊や海上保安庁の現場経験者の意見も聴取するという。