[マニラ 3日 ロイター] - フィリピン中央銀行のメダラ総裁は3日、インフレ率が9%を超える「最悪のシナリオ」では0.5%の利上げに踏み切る可能性があると述べた。最新の経済統計次第で次回の利上げ幅は0.25%か0.5%になるという。
総裁は記者団に「最悪のシナリオは(インフレ率が)9%を上回ることだ。その場合、間違いなく何らかの措置が必要になる」と述べた。一方、今年第4・四半期までにはインフレ率が目標範囲内に回帰するとなお見込んでいるとした。
1月のインフレ率は過去14年で最高の8.7%となり、中銀は2月16日の0.5%に続き、年内にもう1回利上げする公算が大きいと表明している。中銀は昨年以降、8回にわたり計400ベーシスポイント(bp)の利上げを行っている。
2月のインフレ統計は今月7日発表予定。次回の金融政策決定会合は23日に開かれる。
INGのシニアエコノミスト、ニコラス・マパ氏は「さらに1カ月、インフレ率の上振れサプライズがあれば、中銀をより積極的な利上げに駆り立てるだろう」と述べた。