［ベルン ２８日 ロイター］ - スイス国立銀行（中央銀行）のジョルダン総裁は２８日、クレディ・スイスの経営危機を受けて、銀行の規制と監督を見直す必要があると述べた。
ただ「見直しには徹底した分析が必要であり、拙速な見直しは避けるべきだ」との認識も示した。中銀の年次株主総会で述べた。
中銀はクレディ・スイスを救済するため、緊急事態法を発動して２５００億スイスフランの緊急流動性を供給した。
総裁は、既存の流動性ファシリティーを利用できるよう、担保として差し入れられる十分な資産の保有を銀行に義務付ける規制が将来的には必要になると指摘。そうすれば緊急事態法を発動せずに中銀が必要な流動性を供給できると述べた。
総裁はスイスのインフレ率が過去１年間、目標レンジの０─２％を超えていると指摘。追加利上げの可能性を否定しなかった。
「われわれは直近の金融政策評価で、必要であれば金融引き締めを継続すると強調している」と述べた。