[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のマーク・バイアレク監察総監は17日、上院銀行委員会の公聴会で証言し、FRB幹部の金融取引に関する倫理調査に批判があることは承知していると述べた上で、独立した立場で徹底した調査を行ったと釈明した。
FRB幹部の金融取引がここ1年半で問題視されるようになり、ダラス地区連銀、ボストン地区連銀の各総裁が批判を浴びる中で退任。アトランタ地区連銀のボスティック総裁も昨年10月に金融取引で意図せず倫理規定に違反したことを認めた。
バイアレク氏は「私が監察総監に就任して以来、われわれの監視業務に抵抗したり異議を唱えたFRB議長はいない」と説明。「仮にそのようなことがあれば、私はためらわずに議会に報告する」とした。
上院の一部議員はFRB首脳が任命する監察総監が適切な監視と説明責任を果たせるかについて懐疑的な見方を示している。
監察総監室(OIG)は昨年7月、パウエルFRB議長とクラリダ副議長(当時)の金融取引に問題はなかったと報告したが、問題行為を隠したとの批判が出ていた。
バイアレク氏はこの報告書に少しの情報しか盛り込まれなかったのは意図的で、地区連銀に関する調査がまだ続いているためと語った。