[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のパネッタ専務理事は3日、政策金利をさらに引き上げて方向転換を余儀なくされるリスクを冒すよりも、現在の高水準を長く維持することが望ましいとの考えを明らかにした。
金利を高水準に維持する「持続性」があれば、ECBは景気を過度に悪化させたり金融の安定を危うくしたりせずにインフレ率を目標の2%に引き下げることができると述べた。
ミラノの大学が主催したウェビナーで「政策金利は中期的な物価安定のために必要な水準付近にあり、インフレ期待は不安定化するリスクは低く、インフレリスクは均衡しており、経済活動は低迷している」と指摘。「こうした状況では持続性を強調することは特に価値がある」と語った。
インフレ見通しに対するリスクが均衡し経済見通しの下振れリスクが強まっていることを踏まえると「金融政策スタンスの舵取りにおいて、政策金利の水準と同様に持続性も重要になっている」と述べた。