[ヨハネスブルク 23日 ロイター] - ブラジル政府は経済危機に陥っているアルゼンチンに対し、ブラジル製品の輸入代金の支払いをアルゼンチンが人民元建てで保証する仕組みを提案した。
ブラジルのアダジ財務相が23日、ヨハネスブルクで開催中の新興5カ国(BRICS)首脳会議の合間に明らかにした。
国営ブラジル銀行が、アルゼンチンの供与した保証に基づいて人民元からブラジルレアルへの両替を管理するという。
アルゼンチンはブラジルにとって第3位の貿易相手国だが、高インフレや外貨準備の減少など経済危機に見舞われている。人民元建てで保証が供与されれば、アルゼンチンでドルが不足しても、ブラジル企業は輸出代金を確保できる。
政府筋によると、今回の計画ではブラジル政府が同国の輸出業者と取引するアルゼンチンの輸入業者に対し、既存の輸出金融制度(PROEX)の下で総額7億レアル(1億4400万ドル)の与信枠を新たに設定する。アルゼンチンは与信枠に相当する金額を人民元建てで保証し、この資金をブラジルに移管する。ブラジルの輸出業者への支払いはPROEXにより行われる。
ブラジル政府は現在、アルゼンチン側の反応を待っているという。