Ziyi Tang Liangping Gao Clare Jim
[北京/香港 30日 ロイター] - 中国政府が不動産セクターの回復と経済の立て直しを図る中、南部の広州市とハイテク産業の中心地である深セン市は30日、住宅ローン規制の緩和を発表した。
住宅購入者が過去の信用記録に関係なく、初めての住宅購入で有利な融資を受けられるようにすると通達した。
北京、上海の他の1級都市や、2級都市も追随する可能性がある。
両市政府の発表を受け、香港株式市場の本土系不動産株指数は0.27%上昇した。一方、中国市場の銀行株指数は1.17%下落した。
CGS─CIMB証券の中国調査部門責任者レイモンド・チェン氏は住宅ローン規制の緩和は遅すぎたと述べ、購入者の心理が非常に弱いことを踏まえると販売促進効果はそれほど大きくない可能性があるとの見方を示した。
「規制当局が6─9カ月前にこの政策を実施していれば、不動産開発会社の売り上げにもっと大きな影響を及ぼしたかもしれない」と述べた。
フィッチ・レーティングスのAPAC金融機関担当ディレクター、ビビアン・シュエ氏は利ざやの縮小と小口融資需要の低迷により、銀行収益への圧力は今年後半から2024年にかけて続くと予想されると述べた。
関係筋によると、貸出金利引き下げの影響を緩和するために主要国有銀行は一部の定期預金金利を10─25ベーシスポイント(bp)引き下げる。