[サンパウロ 5日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が5日発表した7月の鉱工業生産は前月比0.6%減少した。第3・四半期の経済成長に鉱工業部門が重石となる可能性を示した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想中央値は0.3%減。調査対象の主要4部門中3部門でマイナスとなり、資本財は7.4%、耐久消費財は4.1%減となった。
前年比でも1.1%減少、市場予想は0.5%減だった。年初来では前年比0.4%減。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ウィリアム・ジャクソン氏は、「予想を上回る落ち込みで、8月の他の指標の低迷とあわせ第3・四半期にこの部門が前期比でマイナス成長となる可能性を示している。上半期に見られた強いブラジルの経済成長は持続しないとの見方を裏付ける初期の兆候だ」と指摘した。
パンテオン・マクロエコノミクスのアンドレス・アバディア氏は、「高金利と外需低迷が引き続き部門への圧力となり、比較的底堅い内需の押し上げ効果を相殺している」と指摘。ただ、中銀の緩和サイクル開始に伴う金利低下と投入コスト下落で、下半期中には活動が改善するとの見通しを示した。