[18日 ロイター] - ブラジル財務省は18日、今年の経済成長率見通しを7月時点の2.5%増から3.2%増に上方修正した。第2・四半期の活動が予想以上に好調だったことが主な背景。
財務省経済政策事務局(SPE)は声明で、第2・四半期の予想外の数字に加え、農作物の豊作、良好な第3・四半期の景気先行指標、第4・四半期に最大の貿易相手国の中国で景気回復が見込まれることが修正の理由と説明した。
アダジ財務相は、税制改革や環境面の移行計画など現政権で進行中の課題が潜在的な成長押し上げ要因になる可能性があると指摘。ニューヨークでの持続可能な開発に関するイベントで、「一部には既にブラジルの潜在成長力は以前思われていたほど弱くないとの声がある。そう見る人々は、これまで今年の成長率を1%未満と予想していたが、3%を超える見込みとなっている」と述べた。
財務省は来年の見通しを前回予想の2.3%に据え置いた。インフレ率見通しは2023年は4.85%に据え置き、24年は3.4%に0.1ポイント引き上げた。
中央銀行の週間調査による民間エコノミストの成長予想も改善しているが、今年は2.89%、来年が1.50%となお政府見通しを下回っている。