40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

焦点:FRB2幹部、利下げ転換警戒発言 インフレ上振れリスク指摘

発行済 2024-04-06 07:01
更新済 2024-04-06 07:09
© Reuters. 米連邦準備理事会(FRB)の高官2人が5日、インフレが高止まりする中で利下げを急ぐ必要はないとの発言を行った。うち1人は、物価上昇圧力が一段と鈍化しなければFRBが再び利

Michael S. Derby

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の高官2人が5日、インフレが高止まりする中で利下げを急ぐ必要はないとの発言を行った。うち1人は、物価上昇圧力が一段と鈍化しなければFRBが再び利上げに踏み切る可能性があるとも警告した。

この日発言を行ったのは、FRBのボウマン理事と米ダラス地区連銀のローガン総裁。

ボウマン理事はニューヨークで行った講演で、インフレ率はFRBが2%とする目標に向けて低下し続ける公算が大きいとしながらも、「複数の上振れリスクがなお存在している」とし、「利下げが適切になる段階にはまだ達していない」と述べた。

さらに、インフレの可能性は、将来の政策決定の見通しを変える可能性があるとも指摘。自分自身の基調的な見通しではないとしながらも、「インフレの進展が停滞、もしくは反転した場合、今後の会合で政策金利を引き上げる必要が出てくる可能性はある」と述べた。

ボウマン氏のタカ派的見解に先立ち、米ダラス地区連銀のローガン総裁も同様の認識を示している。

ローガン氏はデューク大学での講演原稿で「利下げについて検討するのは時期尚早だ」と明言。利下げ前に「経済がどの方向に進んでいるかという不確実性がさらに解消される必要がある。そしていつものように、連邦公開市場委員会(FOMC)はインフレ率の低下に歯止めがかかった場合に適切に対応する準備を整えておくべきだ」とした。

両氏のみならず複数のFRB高官が、インフレ率目標回帰に向けた道筋において年初からこれまでに見られた凹凸について懸念を表明している。ここ数カ月の強い雇用統計とインフレ指標を受け、パウエルFRB議長を含む幹部らは、利下げ時期の決定に向けて「忍耐強く」行動するよう呼びかけている。

<利下げへの逆風>

米労働省が5日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比30万3000人増加し、市場予想の20万人増を大幅に上回った。賃金の上昇も続き、米経済が第1・四半期も堅調だったことが示された。

FRB政策担当者の発言だけでなく、こうした経済データの経過も投資家の利下げ期待を後退させている。フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、トレーダーは5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが行われる可能性はほとんどないとみており、6月の利下げについては見方が分かれている。

ジェフリーズの米国エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は、「今日のデータは、FRB当局者がすぐに利下げに傾く動機にはならないだろう」と述べた。

TDセキュリティーズのエコノミストも同意見だ。堅調な雇用統計は「今後の政策決定に関して、一部のFRB高官の忍耐強さを補強する可能性がある」という。さらに「短期的には消費者物価上昇率の推移が重要な決定要因であることに変わりはなく、来週10日の3月消費者物価指数(CPI)発表が注目される」とした。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます