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宇徳 Research Memo(4):東証1部上場の倉庫・運輸関連企業では高めのROE

発行済 2016-12-08 15:58
更新済 2016-12-08 16:00
宇徳 Research Memo(4):東証1部上場の倉庫・運輸関連企業では高めのROE
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■会社概要

(3)東証1部上場の倉庫・運輸関連22社のROE

宇徳 (T:9358)の2016年3月期のROE(自己資本当期純利益率)は7.6%、ROA(総資産経常利益率)が8.4%であった。
東証1部上場の倉庫・運輸関連22社の中で、ROEが5位、ROAが4位の高順位にある。
ROEが10%超の好成績を収めた企業は、トランコム (T:9058)、エーアイテイー (T:9381)、内外トランスライン (T:9384)の3社になる。
トランコムは、3PL(サードパーティーロジスティクス)と物流情報サービスを主要事業としている。
エーアイテイーと内外トランスラインは、いずれも売上高が200億円台と比較的小さめの企業になる。
複合一貫輸送や国際混載貨物輸送などの特色のある事業を行っている。


(4)セグメント事業別の動向

港湾事業は、リーマンショック直後と急激な円高の進行により2010年3月期と2011年3月期にセグメント利益が大幅に減少した。
しかし、国際コンテナターミナルとの合併後は、安定した収益を上げている。
2012年3月期から2015年3月期まで、セグメント利益は20億円前後で推移し、営業収入利益率も10%程度の高水準を保った。
2016年3月期は、商船三井が属するアライアンス「G6」の京浜地区の寄港数が減少したことが収益を低下させた。
2017年3月期は、北米航路の寄港数回復や本船の大型化により、収益性も回復している。


プラント・物流事業は、国内外の大型案件の有無や公共投資及び民間設備投資の影響を受ける。
プラント事業は、国内の民間設備投資市場において競争が厳しく、電力関連の需要も低調だ。
海外では、2016年3月期にタイのプロジェクトに追加工事などが発生し、採算を悪化させた。
2016年度の後半以降は、マレーシアの大型案件が本格寄与することが見込まれている。
2015年3月期は、京浜港の取扱貨物量が堅調に推移した上、保有特殊機材を使用した案件を多く受注したことが、大幅増益に結びついた。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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