投資家たちは、今年最初のFOMCに加え、米国の第4四半期GDPと1月の米国雇用統計に注目している。もちろん、米中間で進行中の貿易協議にも引き続き関心が集まっている。
米連邦準備制度理事会(FRB)は水曜日(日本時間木曜日早朝)に2日間の会議を終えるが、2018年12月に4回目の利上げをした後、金利は現状維持が予想されている。FRBは今年2回の利上げをすると示唆しているが、数人のFOMCメンバーは最近よりハト派になっている。
FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見で、将来の金融政策の方向性がより明確になることを投資家は望んでいる。昨年パウエル議長は、今までの四半期ごとではなく毎回のFOMC後に記者会見を開くと発表した。
金曜日に、労働省は1月の非農業部門雇用者数を発表することになっている。この雇用統計は米国経済の全体的な健全性と一部の政府機関閉鎖の影響について確認する機会となるだろう。コンセンサス予想では12月の31万2000人から減少し16万人になっている。
米国は水曜日に第4四半期のGDP速報値を発表する予定だが、発表は昨今の政府閉鎖の影響で遅れる可能性がある。金曜深夜には製造業購買担当者指数が発表される。
中国当局は水曜日に米国に到着して、両国間の長期にわたる貿易戦争の解決を目的とした米国との貿易協議を継続する予定だ。3月1日までに合意できなければ、ドナルド・トランプ大統領が中国からの輸入品に対して新たな関税をかける可能性がある。
トランプ氏が政府機関の部分的な閉鎖を3週間停止することで議会と暫定合意をした後、米ドルは金曜日に週の最安値を下回った。
この合意では、3週間のつなぎ予算には大統領が国境の壁のために要求した資金は含まれていない。トランプ大統領は以前、広大なアメリカ - メキシコ国境に沿って壁を作るために57億ドルを要求していた。
ワシントンのTempus Incのシニア通貨トレーダー、Juan Perez氏は「不確実性が残るのでドルの反応はそれほど強くなかった。これは一時的な再開にすぎない。大統領は恒久的な解決策がとられるべきであることを断固として主張している」と述べた。
金曜日終盤にドルインデックス は 1月15日以来の最安値レベルである95.47と0.86%下落し、週では0.55%の下落となった。木曜日にドルインデックスは96.37と3週間ぶりの最高値を記録していた。
トロントにあるCapital Economicsの米国担当チーフエコノミストであるPaul Ashworth氏は「政府機関の閉鎖が大きな影響を与え始めたことで、支持率にダメージが出るという理由でトランプ大統領はおそらく合意したのだろう」と述べた。
金曜日には ユーロが反発し、ECB総裁がユーロ圏の経済見通しを下方修正しなかった後も安定していた。
ドラギECB総裁は木曜日にユーロ圏の景気の鈍化が数週間前に考えていたよりも大きい可能性があると警告したが、コメントは利上げが遅れることを示唆していると見られている。
その他、北アイルランドの民主統一党がテレサ・メイ英首相のブレグジット案に対して条件付きで賛成することを決定したとサンが報じた後、ポンドは米ドルに対し3カ月ぶりの高値となった。
Investing.comは市場に影響を与える可能性のある重要な出来事のリストをまとめた。
1月28日(月)
08:50 日本銀行が金融政策決定会合議事録を公開
23:00 ドラギECB総裁がブリュッセルで経済と金融政策について発言予定
23:30 カーニーイングランド銀行総裁がロンドンのイベントで講演
1月29日(火)
06:45 ニュージーランド貿易収支
1月30日(水)
00:00 米消費者信頼感指数
09:30 豪消費者物価指数
16:00 独消費者信頼感指数
18:30 英個人向け純貸付額
22:15 米ADP非農業部門雇用者数
22:30 米第4四半期GDP(政府機関閉鎖の影響で遅れる可能性あり)
1月31日(木)
00:00 米中古住宅販売数
04:00 FOMC政策金利発表
10:00 中国製造業およびサービス業PMI
19:00 ユーロ圏第4四半期GDPと失業率
22:30 カナダGDP
22:30 米個人所得、個人支出、PCEデフレーター
2月1日(金)
10:45 中国Caixin製造業PMI
18:30 英製造業PMI
未定 ユーロ圏消費者物価指数
22:30 米雇用統計
2月2日(土)
00:00 米ISM製造業購買担当者指数、ミシガン大学消費者信頼感指数