本日の米国市場で注目すべき3つのポイントは以下の通りだ。
1. ネットフリックス、IBM、ユナイテッドヘルス、ジョンソン&ジョンソンの決算報告
第1四半期の決算報告シーズンがたけなわだ。今日決算報告を行うのはNYダウの3企業、そして急成長中のメディア企業だ。
ネットフリックス(NASDAQ:NFLX)は大引け後に決算報告予定だ。今期の1株あたり純利益(EPS)は、前年同時期比64セント減の57セントに落ち着きそうだ。ただし、売上高は21%増で45億ドルを計上する見込みだ。
動画配信事業は競合が多い。先週ディズニーが11月に動画配信サービスを開始すると発表したことを受け、ネットフリックスの株価は落ち込んだ。年初来ネットフリックス株は30.3%回復したものの、同株価は昨年6月に記録した最高値からすでに18%近く下落している。
また、IBM (NYSE:IBM)は決算報告書で、前年同時期比2.45ドル安の2.22ドルとなる1株あたり純利益(EPS)を報告する見通しだ。売上高は前年比2.9%安の185億円になるとみられる。同社が力を入れているクラウド事業の成果に注目が集まりそうだ。株価は今年26%上昇している。
寄り付き前に決算報告するのは健康保険大手のユナイテッドヘル(NYSE:UNH)だ。同社株価は15日に3.1%高となったが、年初来7.6%安となっている。決算報告書において、1株あたり純利益(EPS)は、前年同時期比3.04ドル高の3.59ドルになるとみられる。売上高は前年同時期比8.7%高の597億ドルを計上する見通しだ。
ジョンソン&ジョンソン(NYSE:JNJ)の1株あたり純利益(EPS)は、前年同時期比2.06ドル安の2.04ドル、売上高は1.9%安の1962億ドルとなる見通しだ。株価は年初来5.5%高になっている。
2. NAHB住宅市場指数、鉱工業生産
今週は決算報告が話題になっているが、その他の経済指標にも注目だ。本日発表されるのはNAHB住宅市場指数、鉱工業生産データだ。
日本時間16日午後11時、全米住宅建設業者協会が4月NAHB住宅市場指数を発表する予定だ。NAHB住宅市場指数の予想値平均は63で、過去2か月からわずかに上昇するとみられる。
日本時間16日午後10時15分、FRBは3月鉱工業生産を発表する見通しだ。3月鉱工業生産は0.2%上昇し、設備稼働率は79.1%に留まる見通しだ。
3. APIの原油在庫、増加継続か
続伸していた原油価格だが、OPEC+の減産合意に対するロシアの動向への懸念を受け、小休止となっている。
ロシア財務大臣により、市場シェアを守るため生産量を拡大する見通しが発表されたのち、15日の原油先物は49セント安の63.40ドルに落ち着いた。
米国エネルギー情報局(EIA)に先立ち、アメリカ石油協会(API)が週次米国原油在庫の見通しを今日発表する。この数字によっては下げ相場から回復が見られる可能性もある。.
API原油在庫は、直近3週間連続で増加となっている。