27日のユーロは小動きとなっている。EU議会選挙の結果は、親EU派が議席の3分の2以上を占め、EU懐疑派を抑えた。
ユーロ/米ドルは午後7時時点で小動きの1.1195となり、1週間半の最高値に近づき、23日に2年間で最安値となる1.1105を記録した後回復した。
今回の結果は、EU統合の強化に反発しているマリーヌ・ル・ペン氏やイタリア副首相マッテオ・サルヴィーニ氏などが主導する反移民、反EUの国民集会の期待を挫く形となった。
蘭INGグループの欧州シニアエコノミストのBert Colijn氏は「恐れられているEU懐疑派の台頭は進んでいない」と述べ、「今回の獲得議席は単純に少なすぎ、各党が今までより結束するとも思えない」との考えを示している。
英国と米国の市場が祝日休みで27日の為替の取引高は低い。
日本の市場参加者によって値下がりしていた米ドルへの買い圧力が強まり、 米ドル/日本円 レートは0.16%高の109.47となっている。
1ドル=109円近くなった時点に、日本の投資家の買い圧力は強まったと大和証券のチーフ為替ストラテジストの今泉光雄氏は述べている。
「日本の投資家は数週間前に1ドル=109円近くまでドル安となった時、外国債を大量に買った。日本企業から、M&A実行のための米ドル需要がある」と同氏は述べている。
ドルインデックスは小幅高の97.597となるも、先週木曜日に達した2年間で最高値となる98.260には届いていない。
米ドルは先週、米経済指標の不調が米中間の貿易戦争の過熱により成長が打撃を受けるのではという不安を増幅させ、売り圧力が強かった。
英ポンド/米ドルは一時0.1%高の1.2727となり、メイ英首相が辞職のタイミングを述べた後小幅高となり、先週23日に4ヶ月半で最安値となった1.2605から回復したが、午後7時時点では1.2693となっている。
合意なき離脱の展望が早くもメイ首相の後任候補達の中で議論の主戦場となっており、候補8人の内4人が、合意がなくとも10月31日に英国はEUを離脱しなければならないと述べている。
ユーロ/英ポンドは小動きで、0.8818となっている。
また、米ドル/韓国ウォンは0.04%高の1,185.20となっている。
この記事はロイターの協力により執筆されました。