29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:日経平均は21000円処での底堅さを見極め■前場の注目材料:フジクラ、自動車電装事業の営業損益を3年ぶりに黒字転換させる計画■ANA、JALと変動料金制、旅行会社向け、予測残席に応じ■日経平均は21000円処での底堅さを見極め29日の日本株市場は、米株安の流れを受けて売り先行の展開となろう。
3連休明けの米国市場は買い戻しの流れがみられたが、米長期金利の低下が嫌気されたほか、トランプ大統領が対中関税の大幅引き上げに言及し、米中貿易摩擦の長期化懸念が強まったことから、NYダウは237ドル安と下げに転じている。
この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比215円安の21015円。
円相場は1ドル109円20銭台と円高に振れて推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から先物主導で売りが先行する格好となり、指数インパクトの大きい値がさ株が下押す格好から、日経平均は21000円での攻防となろう。
売り一巡後は21000円処での底堅さを見極めつつ、押し目拾いのタイミングを待つ格好になりそうだ。
もっとも、薄商いの中でトランプ大統領の発言に振らされる状況が続いていることもあり、市場は比較的冷静な見方となると考えられる。
最低でも米中貿易摩擦については、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況であるが故に、それまでは下も売り込みづらいだろう。
日経平均は狭いレンジでの推移ではあったが、続伸で5日線を上回ってきていたが、結果的にはキープできそうにない。
MSCIによるリバランスの影響が剥がれることも指数を下押しやすい面はありそうだ。
一方で、6月半ばに向けては配当再投資による需給要因への期待もあり、引き続き底堅さは意識されやすい。
また、企業の自社株買い発表が相次いでおり、これが需給面での下支えにもなりやすい。
システム企業など外部環境に振らされ難い銘柄なども底堅い値動きをみせており、日経平均の不安定な値動き程、需給状況は悪化していないように映る。
とはいえ、積極的な上値追いの流れはしばらく期待しづらいこともあり、銘柄選択をしつつ、短期的な値幅取り狙いの売買で凌ぐ格好になりそうである。
また、米株安の中、半導体のAMDが逆行高で9%を超える上昇となっている。
同社は回路線幅7ナノ(ナノは10億分の1)メートルに狭め、処理能力を高めたパソコン向けCPUと、ゲーム向け画像処理向け半導体を7月に発売するとの発表が材料視されている。
昨日の自社株買いを材料視した東エレク (T:8035)上昇等、ファーウェイ問題は重石ながらも、半導体関連の底値を探る動きも意識されてきそうだ。
■フジクラ、自動車電装事業の営業損益を3年ぶりに黒字転換させる計画フジクラ (T:5803)は自動車電装事業の営業損益を3年ぶりに黒字転換させる計画と報じられている。
コストの大幅削減を進めるほか、電子化が進む自動車向けに需要の増加を見込む。
19年3月期は32億円の赤字だった。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(21260.14、+77.56)・米原油先物は上昇(59.14、+0.51)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・追加金融緩和への期待・消費増税の延期観測・株安局面での自社株買い・ANA (T:9202)JAL (T:9201)と変動料金制、旅行会社向け、予測残席に応じ・コマツ (T:6301)建機にICT機能、後付けキット、GNSSで位置把握・古河電 (T:5801)エネルギーインフラ事業黒字化へ、来年度、生産性改善・CKD (T:6407)電動アクチュエーター拡充、200億円事業に、売上高2倍・トヨタ (T:7203)、中国配車に出資へ 世界最大手「滴滴」と合弁☆前場のイベントスケジュール・特になし
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