昨日のECB理事会では、政策金利の据え置きとこの超低金利を2020年半ばまで維持するとした。デフレの脅威はなくリセッションの可能性も低いとドラギ総裁は述べ、利下げや金融資産買い入れ等の議論はあったことは認めたが、全体的に市場が予想していたよりハト派な発言ではないと受け止められた。これによりユーロはドルに対し上昇している。午後1時47分時点でEUR/USDは1.1267となっている。
ドル/円は108.47円。本日の米雇用統計を控えて小動きとなっている。貿易摩擦で注目されるドル/人民元 は0.02%高の6.9097、ドル/ウォンは0.19%高の1179.95、ドル/メキシコペソは0.09%高の19.7028となっている。
米雇用統計は、ADP非農業部門雇用者数が驚きの減少となったことで、予想の18万5000人より少ない雇用者数になる可能性もある。だが、ADP非農業部門雇用者数は労働省の雇用統計と計算方法が違うので、異なる結果になることも多いため、参考にしすぎるのは危険だろう。仮に雇用環境が悪化したとしても先日のパウエルFRB議長の「適切に行動する」発言を思い起こし、利下げの時期が早まると市場は理解するため、ドル安・株価上昇となるかもしれない。ちなみに平均時給は前回の0.2%から0.3%に上昇し、失業率は変化なしと予想されている。
本日、黒田日銀総裁は「高齢化社会における金融包摂」をテーマに講演を行ったが、金融政策の変更を示唆する発言はなかった。
日経平均は2万873円となっている。