[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点とほぼ変わらずの106円後半。米中対立への警戒感から早朝に一時円高が進んだが、勢いは続かなかった。
週明けアジア市場序盤の取引では、ドルが107円ちょうど付近から106.55円まで一気に急落。4日の米雇用統計発表後、瞬間的につけた安値に再び並んだ。
手掛かりは、中国当局者が米国との貿易協議に先立ち、トランプ大統領が求める幅広い通商協定で合意することに消極的な姿勢を示しているとの報道。中国が議論したい問題の範囲がかなり狭まっている、とブルームバーグが伝えた。
英テレグラフが6日、合意がなくとも10月末に欧州連合(EU)から離脱するため、ジョンソン首相が法的手段に訴える用意があると報じたことも、リスク回避の円買いを後押ししたという。
ポンドは朝方に131円前半まで一段安。9月初旬以来1カ月ぶり安値を更新した。
しかしその後ドルはじりじりと反発。米中協議を目前に控える中で様子見ムードが強まったこと、中国の休場で取引量が少なかったことなどが影響した。
4日に発表された9月の米雇用統計では、米失業率が3.5%と50年ぶりの低水準となったことが注目された一方、時間当たり平均賃金が1年ぶりに3%を割り込んだことを警戒する声も聞かれた。
「平均賃金の伸び鈍化はクリスマス商戦に悪影響を及ぼすかもしれない。トランプ大統領は連邦準備理事会(FRB)に金融緩和を引き続き促し、早めに所得税減税も発表することになりそうだ」(金融アナリスト)との指摘があった。
ドル/円 ユーロ/ドル (EUR=) ユーロ/円 (EURJPY=)
午後3時現在 106.87/89 1.0976/80 117.32/36
午前9時現在 106.75/77 1.0981/85 117.24/28
NY午後5時 106.93/96 1.0976/80 117.36/40
(為替マーケットチーム)