[ロンドン 22日 ロイター] - 英議会下院は22日、欧州連合(EU)離脱協定関連法案を3日間で高速審議するための議事進行動議(プログラム動議)を賛成308、反対322の反対多数で否決した。これを受け、ジョンソン首相が目指す10月31日付での離脱はほぼ不可能になった。
下院はまず、ジョンソン首相が取りまとめた新たな離脱協定案を第2読会で賛成329、反対299で可決。これにより協定案の審議などが可能になり、首相は初期ではあるがハードルを1つ超えられた。
ただその数分後、スピード審議のための議事進行動議が否決された。政府は期日の今月31日に離脱するにはスピード審議が必要としていた。
ジョンソン首相は「下院が再び離脱延期を選んだことを遺憾に思う」とし、次のステップはEUに英国が送付した離脱延期申請に対するEUの回答を待つことになると述べた。
EUはジョンソン首相が署名せずに送付した離脱延期申請にまだ回答していない。
英ポンド
英首相官邸の関係筋は、EUが来年1月までの離脱延期を承認した場合、英国が前に進むための唯一の選択肢は総選挙だとの見方を示した。
この関係筋は「議会は前週末19日に1月までの離脱延期を求め、きょうは最後のチャンスを台無しにした。EUが延期を承認した場合、この国が前に進むための唯一の方法は総選挙の実施だ」と述べた。
また「この議会は完全に崩壊している。国民はジョンソン首相とともにEU離脱を実現したいか、それとも(野党労働党の党首である)コービン氏とともにEU離脱とスコットランドを巡る2つの国民投票を実施して2020年を過ごしたいか、選ばなければならない」と語った。
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