[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の107円後半。主要7カ国(G7)が近く開く緊急財務相会議でまとめる声明文には、協調利下げなどの具体策を盛り込まないとの見通しが明らかになり、円が買い戻された。
G7関係筋は、一両日中にも財務相が電話会議を開く方向で調整していることを明らかにしたうえで、現時点で声明文には協調利下げや財政出動といった具体策は盛り込まれない見通しだと述べた。
これを受けて、前日の米国株、きょうのアジア株の反発を背景に108円半ばまで切り返していたドルは、107.69円まで下落。日中安値を更新した。
ただ、市場では「G7の対応期待で切り返した前日来の流れは、一部短期筋の利益確定を誘発しただけで、流れを変えるものではないとの見方がもともと大勢。それ以前から多くの参加者が、ドルや株の戻り売りを仕掛けていた」(トレーダー)という。
アジア時間の米国債市場で、10年国債利回り (US10YT=RR)が朝方の1.16%台から1.12%台へ低下したことも、ドルの上値を抑えた。
「今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げも期待される中、短期筋はドルについては戻り売りのスタンスを維持しているようだ」(外銀)といい、ドルの大幅な反発は望み薄の状況だという。
豪ドルは70円半ばから後半へ上昇した後に反落。中銀は市場予想通り、政策金利を0.25%引き下げた。「一部で0.5%の利下げ予想もあったため、発表後に買い戻す動きが見られたが、次回以降も利下げが続く可能性があり、すぐ反落した」(別の外銀)という。
ドル/円 ユーロ/ドル (EUR=) ユーロ/円 (EURJPY=)
午後3時現在 107.75/77 1.1143/47 120.09/13
午前9時現在 108.51/53 1.1143/47 120.93/97
NY午後5時 108.30/33 1.1132/36 120.59/63
(為替マーケットチーム)