[ニューヨーク 12日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長による講演を13日に控えるほか、米国でもマイナス金利政策が導入されるという観測が高まった。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「今日の下落は明日のパウエル講演を前に、特に最近話題のマイナス金利を巡って警戒された可能性がある」と述べた。
パウエル議長やFRB当局者はマイナス金利導入を否定しているが、市場ではすでに織り込みが始まっており、この日は来年4月に約0.5ベーシスポイント(bp)のマイナス金利になるとみられている。
バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズが1年物米スワップ金利のオプション取引に基づいて分析したところでは、政策金利のフェデラルファンド(FF)レートが12月末までにゼロを下回る確率は23%とみられ、先週の9─10%から上昇している。
終盤の取引でドル指数 (=USD)は0.3%安の99.959。
米労働省が12日発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.8%下落と、2008年12月の金融危機後以来の大幅な落ち込みとなった。新型コロナウイルスの危機による外出自粛でガソリンや空の旅などのサービスの需要が減り、価格を押し下げた。市場予想も0.8%下落だった。
新型コロナを巡ってはロックダウン(都市封鎖)を緩和した中国や韓国、ドイツで感染者が増え、感染の再拡大で世界経済の回復が阻まれる恐れがあると懸念が出ている。
ユーロは対ドル (EUR=EBS)で0.4%高の1.0848ドル。
ドルは対円
ドル/円 NY終値 107.13/107.1
6
始値 107.42
高値 107.45
安値 107.13
ユーロ/ドル NY終値 1.0846/1.085
0
始値 1.0833
高値 1.0884
安値 1.0834